偶にハードオフなどで買ったWindows XP世代のパソコンのHDDがSATAで、更にフロッピーディスクドライブかフロッピーディスクが無く追加のドライバ読み込みが出来なかったり、HDDのディスク容量が多く、SP2統合済みのディスクじゃないとインストールできないけど、手元にはSP1か無印のディスクしかない…

こんな経験ありませんか。この記事では、Windows XPのインストールディスクにドライバやSPを統合する方法を教えます。

一部記事内容に誤りがあったため、修正しました。

注意

今回行う作業は、Windows 11での操作を手本としています。Windows XP以降ならこの手順でも動く可能性がありますが、Windows 10又は11をお勧めします。

この記事で使用している統合ソフトウェア"nLite"は、Linux上では動作しません。

今回使用するソフトウェア

今回はnLiteというソフトウェアを使用して、ドライバやSPをWindows XPのディスクに統合していきます。

IntelのWindows XP向けSATAコントローラーとSP3を今回は統合していきます。

物理的に必要なもの

今回必要なものは、以下の通りです。

  • 書き込み・読み込みが出来るDVDドライブ
  • DVD-RWか容量の大きいCD-RWディスク、一枚
  • Windows XP(エディションは問わない)のインストールディスク

ソフトウェア的に必要なものを集める

nLiteのダウンロード

まずはnLiteをダウンロードしていきます。公式サイトにアクセスしてください。

以下のような画面になっていると思います。囲ってある"download"のリンクをクリックしてください。 スクリーンショット

このような画面に推移すると思います。“nLite - for Windows XP"の部分の、“v1.4.9.3"の"download"というリンクをクリックして、ダウンロードされるファイルを保存してください。 スクリーンショット

この時点では、ダウンロードページはまだ閉じないでください。

ダウンロードが完了したら、今度は正常にダウンロード出来たかをMD5で確認します。

ダウンロードしたファイルを保存したディレクトリに移動して、エクスプローラーのアドレス欄に"cmd"と入力して、コマンドプロンプトを立ち上げてください。

立ち上がったコマンドプロンプトに、以下のコマンドを入力してください。

“nLite-1.4.9.3.setup.exe"の部分は、場合によって書き換えてください。名前を変更しないでダウンロードした場合は、nLite for Windows XPがアップデートされない限りこのコマンドで動作するはずです。

certutil -hashfile ./nLite-1.4.9.3.setup.exe md5

以下のような表示になったと思います。 コマンドプロンプトのスクリーンショット

表示された一見意味のなさそうな文字の羅列が、ダウンロードページに書いてあった"MD5"の値と一致していれば問題なくダウンロードが出来たという証拠です。

一致していない場合は、ダウンロードに失敗したか、ダウンロード中に改ざんされた恐れがあるため、ダウンロードしたファイルは削除し、もう一度ダウンロードしてください。

また、もう一度ダウンロードしたファイルにもこのチェックを施してください。

正規のMD5ハッシュは、ダウンロードページのここに書いてあります。 スクリーンショット

問題が無いことが確認出来たら、ダウンロードページはもう閉じて大丈夫です。

nLiteのインストール

それでは、nLiteをインストールしていきましょう。

ダウンロードしたファイルを起動してください。

ユーザーアカウント制御が現れたら、許可してください。

言語の選択肢が出ますが、日本語は無いので、English(英語)のまま進めます。インストール後にはちゃんと日本語になります。

スクリーンショット

この画面ではNext(次へ)をクリックしてください。

スクリーンショット

規約が表示されます。英語の為、苦手な方はDeepL等で訳しながら読み、同意できるなら、“I accept the agreement"を選択し、Nextをクリックしてください。

スクリーンショット

インストール先を尋ねられます。多くの場合はデフォルトで大丈夫でしょう。

Nextをクリックしてください。

スクリーンショット

インストールするコンポーネントの選択画面になります。ここで"Languages"も選択しておかないと、セットアップウィザード起動時に選択した言語でしか使えなくなります。

選択し終わったら、Nextをクリックしてください。

スクリーンショット

ここで"Create a desktop icon"を選択しておくと、デスクトップにショートカットが作成されます。必要に応じて選択してください。

Nextをクリックしてください。

スクリーンショット

インストール処理が走った後に、この画面になります。

Finishをクリックして、インストール作業は終了です。

スクリーンショット

SP2、SP3をダウンロード

もうすでにWidows XPのSPはMicrosoft公式からはダウンロードできなくなっています。

ただ、パソコンりかばり堂本舗の方が今でもダウンロードできる方法を解説しています。参考にして、必要な場合は、SPをダウンロードしてきてください。

統合処理はnLite上で行う為、ダウンロードだけで大丈夫です。

パソコンりかばり堂本舗さんの記事

Intel SATAコントローラーをダウンロード

Intelのサイトから、Windows XP用のSATAコントローラーを入手します。

現在Intel公式から公開されているWindows XP向けドライバはIntel 7シリーズチップセットまでにしか対応していません。

非公式のドライバーは正常に作動しない可能性が高く、また、Intelの規約に違反する可能性もあるため、お勧めはしません。

Intelのドライバのサイト

このようなサイトが開くと思います。

スクリーンショット

ここでは.exe 形式のファイルではなく、.zip 形式のファイルをダウンロードします。

32BitのWindows XP(HomeやProエディション)ならf6flpy-x86_11.2.0.1006.zip,

64BitのWindows XP(~x64と付いているエディション)ならf6flpy-x64_11.2.0.1006.zipをダウンロードしてください。 スクリーンショット

ダウンロードする際に規約が表示されます。英語の為、苦手な方はまた機械翻訳なので訳しながら読み、同意できるなら同意ボタンを押してください。

スクリーンショット

これで完了です。

ドライバーやSPを統合する

まず、インストールメディアをマウントしましょう。ドライブにインストールメディアを挿入してください。

nLiteを起動しましょう。スタートメニューから検索するか、デスクトップにアイコンを作成する設定にしていたなら、デスクトップのアイコンから起動しても良いでしょう。

スクリーンショット スクリーンショット

ユーザーアカウント制御が表示された場合は許可してください。

English(Default)の部分を選択し、“Japanese"を探して選択してください。

スクリーンショット

成功すれば日本語に変わるはずです。日本語に変わったら、次へをクリックしてください。

スクリーンショット

この部分では、マウントしたドライブのドライブを選択してください。

スクリーンショット

このような警告が出た場合は、一時的にインストールメディアからファイルをコピーさせるディレクトリを選択してください。必要に応じてディレクトリを作成しましょう。

スクリーンショット

スクリーンショット

コピーが終わるまで待ちましょう。

スクリーンショット

この画面になったら次へをクリックしてください。

スクリーンショット

設定のインポートについては、今回は前回に設定を保存していない前提で行う為、何もせずに次へをクリックしてください。

スクリーンショット

SPを統合する場合は、サービスパックの部分を選択してください。SPを統合しない場合はスキップしてください。

スクリーンショット

ドライバを統合する場合は、ドライバの部分を選択してください。

スクリーンショット

次に、ブータブル ISO イメージを選択してください。

スクリーンショット

次へをクリックしてください。

スクリーンショット

サービスパックを統合する場合は、ここで参照をクリックしてください。

スクリーンショット

SPのインストーラの.exe 形式ファイルを選択して、開くボタンをクリックしてください。

スクリーンショット

このような画面になったら、次へをクリックしてください。

スクリーンショット

次はドライバの統合です。このような画面になったら、追加をクリックし、ドライバ単体をクリックしてください。

スクリーンショット

このような画面になったら、エクスプローラーを別に立ち上げてください。

スクリーンショット

ダウンロードした.zip 形式のファイルを保存したディレクトリに移動し、.zip 形式のファイルを右クリックし、7-zipなりWindowsの標準機能なりで展開してください。

スクリーンショット

ファイルが展開されたことを確認したら、nLiteの画面に戻してください。

スクリーンショット

フォルダが作成された場合は、そのフォルダを開いてください。

スクリーンショット

まずはiaAHCI.infを選択して、開くをクリックしてください。

スクリーンショット

ここでは、通常 PNP ドライバ TextMode ドライバを選択し、下のリストから必要なチップセットのドライバを選択した後、OKボタンをクリックしてください。

スクリーンショット

追加が完了したら、次へボタンをクリックしてください。(iaStor.infはnLiteの機能ですでに読み込まれています)

スクリーンショット

ここでは、はいをクリックしてください。

スクリーンショット

処理が完了するまで待ちましょう。

スクリーンショット

完了したら、次へをクリックしてください。

スクリーンショット

この画面になったら、モードがイメージ作成になっていることを確認した後、ISO作成をクリックしてください。

スクリーンショット

この画面では、.iso 形式のファイルを保存するディレクトリを指定してください。

スクリーンショット

作成が完了したら、次へをクリックしてください。

スクリーンショット

この画面になったら、完了をクリックしてください。

スクリーンショット

指定したディレクトリに.iso 形式のファイルが保存されているので、DVD-RW等に書き込んでインストールしてください。

それでは、Let’s enjoy your legacy-pc life!